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26歳の夏 突然告げられた病名 それは絶望だった

変わらぬ気持ち

ソーシャルワーカーのおばさんは



これまで僕に起こった身の上話を親身になって聞いてくれた



父親の会社が倒産して家族がバラバラになった事



兄が覚せい剤で逮捕された事




母親のPTSDと自殺未遂



それらの事から逃げる様にして家を出て来た事




ソーシャルワーカーのおばさんは



「そうですか」


「大変でしたね」


「よく頑張ってこられましたね」


「大丈夫ですよ」




親身になって話を聞いてくれてる感じはするが・・・



多分この人は何を話しても労いの言葉ばかりだろう



悪い事は言わないだろう




これが仕事だもんな。




きっと今晩も家に帰ってテレビを観ながら笑うんだろうな



この人は・・・



HIVに感染して絶望してる僕の事なんて


ほんとはどうでもいいよな



他人だもん・・・



HIVなんかに感染したろくでもない奴


ぐらいにしか思ってないんだろうな・・・
















一通り、僕の身の上話を聞いた後




ソーシャルワーカーのおばさんが話し出した





この大きな病院は


HIVの拠点病院になっているらしく


HIVの患者が結構いる事


(だから先生は普通にHIVの話をしたんだな・・・


小さい病院だったらそんなあっさり言えないもんな)



次回は外科の先生ではなく、専門の先生の診察を受ける事



これからはこのおばさんが僕のケアをしてくれる事






その後、病院の電話番号とおばさんの内線番号を書いた紙




そして




『いのちの電話』の番号を書いた紙




命がどれだけ尊いかを書いた冊子を手渡してくれた







きっと僕が泣きながら



「死にたい」


「もう生きて行けない」


と連呼していたからだろう・・・



でも、本当にそんな気持ちだった






当時も



今も・・・






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